8/13(Sun)ephemeron
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August 13 (Sun) at iti SETOUCHI(Cube02):
A one-day exhibition “ephemeron” by Nobushige Kono + Viktoria Ikonen. There will be a transient mixed-media installation piece blooming in the space.
Nobushige Kono (福山市出身)とViktoria Ikonen (サンクトペテルブルク出身)による1日限りの展示を行います。夏の夜の夢のようにはかないインスタレーション作品をお楽しみください。
Nobushige Kono @nobushige_kono
Viktoria Ikonen @viktoria_ikonen
これまでに私たちは、それぞれの美術的な実践を通して、森、ごみ、霧、 岩石、建築物、光、記憶、水、広告、動物、花粉、監視カメラ、塩、など、 さまざまな対象の自律性に関しての探求を行ってきました。
近年の環境危機やパンデミック、戦争は、環境や微生物、政治体といったスケールの異なる存在の自律性に向き合うことを改めて強いるものであり続けてきたと同時に、私たちにとっては、美術的な実践そのものの意味やその自律性に対しての思いを深めるきっかけともなってきました。
そのような行程において、国学者である本居宣長が江戸時代後期に提 唱した「もののあはれ」という概念は、私たちにとっての一本の導き の糸のようなものとして、致死的な風の吹きすさぶ現実の中空で揺ら めいています。本居は、当時支配的であった儒教的な概念や政治理念を通しての平安文学の評価や解釈に満足することなく、上記のユニークな概念を発明することによって作品の内在的な価値や芸術的な自律性を見出そうとしたと、考えられています。そして、この「もののあはれ」は、「無常」すなわち「ものごとの移ろい」に関しての意識と、強く結びついているとされています。
私たちは、本プロジェクトにおいて、「もののあはれ」という概念の非・国学的な再解釈を行いながら、アートの未来に思いを巡らせています。