ROSE CURVE PAVILLION 2025

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– Installation –
ROSE CURVE PAVILLION 2025

5月24日(土)まで福山市で開催されている第20回世界バラ会議福山大会 2025に併せて、エントランスにバラから着想を得たパビリオンが登場しています。

「バラ」を従来の方法ではない新しい形で表現することはできないか、そんな視点から本プロジェクトはスタート。
花としてではなく、商品としてでもなく、新しい視点と独自の着眼点でバラと向き合いました。

そして私たちは、バラ曲線=ROSE CURVEという、数学的な視点と、地域産業に着目した木材資源のアップサイクル、デジタルファブリケーションを組み合わせた私たちらしい発想で「バラ」を表現し、新しい価値観や可能性をつくりたい、つくる過程を見せ、つくる過程にも関わる、可変性のあるライブ感のあるパピリオンを制作しました。

本パビリオンは、「バラ」という条徴的なモチーフを取り入れ、パラメトリック・デザインの手法を活用し構成。
組み上げられた木材が有機的に連なりながら、5枚のバラの花弁をかたどった<Rose Curve=バラ曲線>が、柔らかな空間を生み出します。
先進的なデジタルファブリケーション技術を駆使し、精緻な加工と製造合理性を両立させました。
本パビリオンの制作は、ワークショップを実施し市民も参画。
バラの展示とともに、訪れる人々の憩いの場として機能します。
また、屋外展示施設として、風景に溶け込みながらも、象徴的な存在として佇みます。

素材には、かつて福山の地場産業である下駄の材料としても親しまれてきた木材を、松永町の製材所から提供いただき使用しています。
この地域に根付く素材を用いることで、土地の記憶と工芸の継承を建築の形に刻み込みました。
伝統と革新が交差するこの空間が、福山のバラ文化をより深く体感する場となることを願っています。

Produce / 合同会社legato @legato_fukuyama
Creative Direction / 大田設計事務所 @ichiro_ota
Produce support / 1分の1スケール @1bunno1scale
Special Thanks / 福山電業株式会社・iti SETOUCHI