8/2(sat) ワークショップ「小さな家」
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[Event Report]
ワークショップ「小さな家」
2025年8月2日、ワークショップ「小さな家」が開催されました。会場となったit’s CUBEも屋根付きの小屋のようなデザインになっており、館内はそのようなスペースがいくつも点在する屋外のような空間になっています。


はじめに講師を務める小野氏から、身の回りで収集した素材を使ってセルフビルドされた住居やバナキュラー的住居建築について、世界の事例を交えながらのレクチャーがあった後、参加者の皆さんによる自分の「小さな家」づくりがスタートしました。


この「小さな家」の模型に使う素材は、参加者が自宅から持ち寄った空き箱や紙、何かの部品などさまざま。小野氏からは、今回の展示作品の一部にも使用されていたiti SETOUCHIの内装素材の端材の提供もあり、それらを組み合わせて切ったり貼ったり、思いおもいに造形していきました。



概ね完成したタイミングで、参加者全員で館内を探索に向かいました。いくつかの場所に一緒に模型を設置してみると、まるでiti SETOUCHIの中にもうひとつのスケールの集落が生まれたような不思議な光景が出現しました。さまざまなテクスチャーが混在している館内の床も、ラインに合わせて家を並べてみると住宅街の道路や川のように見えてきます。館内の何気ない隙間や凹凸、マテリアルたちが、異なるスケールの介入や違う見立てによりまた別の意味をまとい、面白い風景が現れていました。


今度は参加者それぞれが、自分の家を建てるための場所探しへ。「iti SETOUCHIにもう一つ空間ができたらどうか」、「ここに住んでみたらどんな感じがするか」、「そこからどんな風景が見えるだろうか」──おのおのに想像を巡らしながら見つけた空間に自分の家を設置して、写真を撮影していきました。


最後は、小野氏からの講評とともに撮影した写真を参加者でレビューし合いました。その場所の環境に順応させている家や擬態させている家、借景として構成させた家などさまざま。それぞれの違った視点により、もともとそこに在る物たちや場所との新しい関係性が生まれていました。参加者からは、「集落が立ち現れた瞬間が印象的だった」、「iti SETOUCHIを他視点から見渡せた」といった感想をいただきました。

ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
